当サイトには「プロ家庭教師になるには?」という検索キーワードで訪れる方も結構いらっしゃるようですので、10年近くプロの家庭教師をやっている管理人がその辺りのことを記事にさせていただきたいと思います。

正社員かフリーランスか専属か副業か法人か

「プロ家庭教師」という呼び名で呼ばれていてもその様態は様々です。

その定義も非常にあいまいで、大学を卒業していたら皆プロという扱いをするセンターも結構あります。

大学生がそうであるように、プロの家庭教師を副業でやっている会社員の方などもおり、そういう方は副業としてプロの家庭教師をやっているとも言えますね。

あるいは家庭教師センターの正社員としてのプロ家庭教師も存在しています。

この場合も、教えることのみを仕事としている家庭教師もいれば事務や営業、経理なども行っている家庭教師も存在していますし、学生家庭教師の管理もしながら自らも指導に向かう家庭教師も存在しています。

おそらく最も数が多く、一般的に想像されるのがフリーランスのプロ家庭教師だと思います。

所謂個人事業主ですね。私もこの部類に入ります。

業態としては商店街の店主やスポーツ選手と似たような形になっており、各個別の契約をご家庭と結んで活動しています。家庭教師センターのプロコースなどはフリーランスの家庭教師に依頼することが多く、この場合はセンターとご家庭、センターとプロ家庭教師というように個別の契約を行います。

ごくまれにセンターの専属家庭教師として活躍している方もいらっしゃいます。

イメージとしては芸能タレントのそれに近いかも知れません。タレントは基本的に個人事業主ですが、芸能事務所と専属契約を結んでいることがほとんどです。

さらに稀ではございますが法人化しているプロ家庭教師もいますね。

法人化して組織化している方たちもいれば、1人株式会社を作って業務を行っている方もいます。私自身も法人化については常に悩みの種になっていますね。

後述しますが基本的に信用度は個人と法人では段違いで、かつ税制上も法人が優遇されている面もあります。

一口にプロ家庭教師と言っても様々ですね。

プロ家庭教師になるには?

プロ野球選手と違い、プロ家庭教師になるのはそこまで難しくありません。

単に大学を卒業した後センターに登録すればその日からプロ家庭教師になれます。

ある意味ではそれだけです。

それで生活ができるかどうかは全然別の話です。

センターに登録する場合、そのまま授業料が入ってくる訳ではありません。

1時間3000円の授業料をセンターがとっているとすれば、家庭教師側に入るのは良くて1500円ほどとなるでしょう。2時間だと3000円、1日に2時間授業を2回やってようやく6000円になります。

コンビニのアルバイトの方が全然稼げます!

なので家庭教師の仕事だけで生活している人間は非常に少ないです。

ちなみにプロ家庭教師の1時間当たりの授業料の相場は税抜で5000~8000円が相場と言われており、家庭教師側に支払われるのは2500~4000円ほどです。1日4時間授業をしたとすると1万円から1万6000円ぐらいになる計算ですね。

22日働くとすると22~35万円になる計算ですが、実際にはそのようにうまくはいきません。

授業時間が90分だったり60分だったり移動距離がやたら長かったり当日キャンセルを平気でするご家庭があったり、センターによってはドタキャンOKとかいうふざけた制度を導入しているところもあり、そうなると振替授業が大変です。

当日ドタキャンOKのセンターは間違いなくブラック業者だと思ってよいでしょう。できる限りつぶれて欲しいですね。

話が少しそれましたが、個人でやる場合は業者による中抜きがないためグッと条件がよくなります。1時間6000円でできれば1日2万円を超すことも可能になります。

プロの家庭教師として生活する場合、最低でも1時間で6000円というのがラインかなと個人的には思っています。

ただ、その場合難しくなるのが「集客」ですね。この点は後述します。

正社員家庭教師は待遇が良いこともある

中には家庭教師を正社員化しているところもあります。

ただ、多くの企業は家庭教師が正社員になっているのではなく、正社員が家庭教師になっている節がありますね。

つまり授業を行う時間よりもそれ以外の時間が多い。

酷い場合だと1つの支社に社員が1人いて、すべての業務を1人でやらなければならない、どころか1つの地域に1人しか社員がいないなんてこともあります。

教育系企業は最も離職率の高い業種です。1人で学生の管理をして、足りなければ自分で授業を行って、売り上げが足りなければ詰められるという某有名家庭教師センターもありますね。多かれ少なかれそういうところが多いです。むしろそういうところばかりです。

なので闇雲にホームページを見て突撃したり、リ〇〇ビやマ〇〇ビやハロー〇ークのウソ求人を信じたりしないようにしましょう。現在のところウソ求人を取り締まる法律は存在しません。この国は経団連が強い力を持っており、如何に安い給料で長時間働かせるかしか考えていない連中が国政を握っています。それをいいことに企業は好き勝手やっている訳ですね。大企業も零細企業も関係なく、それがこの国の現実です。

なので、正社員家庭教師になりたい場合、きちんと家庭教師業に専念できるところに就職しましょう。

とはいえそういった企業は1つしか知りませんが・・・

興味のある方は以下の記事をご覧ください。うまくいくと年収600万円という比較的良い条件で就職することもできます。ただし、それには相応のスキルが求められることは言うまでもありません。

関連:家庭教師の就職・転職事情~正社員の募集なんてあるの?~

プロ家庭教師の年収は?

これはまさにピンキリですね。幅が広いですし、統計もないので平均値や中央値を求めるのは不可能だと思います。

私は酷い時月8万円という時がありました。正直思い出したくないですね。コンビニのバイトの方がよほど良いですね。

個人的な感覚でもありますが、プロ家庭教師の年収は最高でも2000万円ほどが限界ではないかと思います。

実際に存在しているかはわかりませんが、それぐらいが限界値かなと。

もっとも、それぐらいになるとおそらく法人化していると思いますので個人の所得としてはもう少し小さな数字になると思います。

プロ家庭教師の給料は授業単価×授業時間で決まります。

単価は先ほども少し触れたようにセンターを通すかどうかで大きく異なります。プロでやっていくためには最低でも1時間5000円、個人的には6000円以下ではやらないようにしています。

プロとしてやっていく場合、単価を下げないという点は非常に大事です。単価は一度下げるとそれが基準になってしまい、かつ下げた分だけ授業を増やさなければならなくなるからです。

授業時間の部分に触れましょう。

基本的には子供が返ってくる時間帯が16:00ぐらいからなので、そこから23:00ぐらいが仕事時間になります。移動時間が1時間ほどであればよくて2件、条件が最高に整えば3件と言ったところですね。授業は4時間できればよい方だと思います。

週6日やるとすると1週間で24時間、月で96時間ほどの授業時間になります。1時間6000円の授業料ですと約57万円ほどの売り上げになります。

年収だと700万円にちょっと届かないぐらいですね。

もっとも、問題なのは1時間6000円の授業料設定と100時間近い授業時間を確保できるかどうかという点にあります。

なぜ多くのプロ家庭教師がセンターに所属しているかというと、自分で顧客を獲得できないからです。

つまり「集客」の問題ですね。

逆に能力があって集客がうまければ年収2000万円にいくことも可能だと思います。

1時間あたり20000円で1日6時間の授業時間を確保できれば1日120000円×20=240万円になる計算になります。

年では2000万円を超す計算になりますね。

どうやったって1日6時間の授業は無理だろうと思うかも知れませんが、私は月150時間ほど授業を行ったことがあります。

単純に土日にも働いていたのと、昼間の授業があったからです。

昼間の授業は資格試験と不登校の生徒の指導ですね。最高で週25件まわっていて、さすがにその時は倒れました。その時の反動で今も体が弱ってしまっているので個人的にはそこまでの無理はおすすめしません。

単価に関してはやはり医学部受験が非常に高いです。

世の中の需要と供給のグラフが示す通り、需要があっても供給量が少ない分野は単価が上がります。

医学部指導のできるプロは少ないです。医学部出身者は皆医師になり忙しいですからね。

あとは中学受験、東大受験の単価も高くなります。指導できる人材が少ないからです。

逆に高校受験は単価が最も安くなります。指導できる人材が多いからです。

プロという業種が須らく大きな差を迎えるように、プロ家庭教師もまた格差の激しい業種と言えるのです。

1000万円を超える選手がいる一方、200万円にも到達しない人間が沢山いる世界なのです。

プロ家庭教師の仕事を獲得するには?

正社員家庭教師の楽なところは、集客の部分を会社がやってくれるところです。

個人で顧客を獲得するのは非常に難しいのです。

個人で家庭教師先を探す方法はいくつかありますが、最初の1件が非常に難しいですね。

街の掲示板やインターネットでの掲示板で探すのが早いですが、非常に競争率が激しく、値下げ競争になっている面もあるため初めは低めの金額からやる必要があります。そこから口コミや紹介などを経て徐々に顧客を獲得していくのが常道と言えるでしょう。

それだと時間がかかりすぎるので、私だったらLP(ランディングページ)を作りリスティング広告を打って顧客獲得を行いますね。

損をする可能性が非常に高いのですが、うまくいけば一気に顧客が獲得できます。

その際LTV(ライフタイムバリュー)の計算はとても重要になりますね。例えば中学校3年生の夏からなら6か月ほどの指導になるので月の授業料3万円とするとLTVは18万円です。そうなると広告費にいくらかけられるのか?どういった広告を打てばいいのか?

もっと賢い人は自分で掲示板を運用することでしょう。

そこで仲介料などをとるようにすればその分の収入も得られます。

最終的にはセンターを自分で立ち上がてしまうのもよいかも知れませんね。

家庭教師業は少額資本で参入できる業種でもあります。

ただし、参入障壁が低いということは競争率が高くなるということでもあります。

ライバルは同業の家庭教師だけではありません。集団塾に個別指導、スタディサプリのような通信教育などとも競合します。

どうしても家庭教師を仕事にしたい場合はやはり優良なセンターに就職するのが良いでしょう。

保険料とか会社が半分払ってくれるというだけでも実はとても魅力的なのですよ。

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